「手に職をつけたい」「安定した仕事に就きたい」と考えて電気工事士について検索してみると、「やめとけ」「きつい」といった言葉が目に入り、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
確かに、電気工事士は決して楽な仕事ではありません。しかし、「やめとけ」と言われる原因の多くは、仕事内容そのものよりも「労働環境(会社選び)」の影響が大きいケースがあります。
会社選びさえ間違えなければ、電気工事士はAI時代でもなくならない技術職であり、未経験からでも安定した収入と一生モノのスキルが手に入る職業です。
この記事では、現場でよく聞かれる声をもとに、ネットの評判の真実と、未経験から後悔しないための求人選びのポイントを解説します。
「電気工事士はやめとけ」と言われる5つの理由

電気工事士が敬遠されがちな理由には、現場特有の厳しさがあります。ただし、それらは業界全体の構造や会社ごとの差による部分も大きいのが実情です。
肉体労働が想像以上にきつい
電気工事は現場作業が中心のため、新築現場などでは空調設備が整っていないことがあります。季節によっては暑さや寒さの厳しい環境で作業する場面もあり、配線材や照明器具などの資材を扱うため、一定の体力は求められます。また、天井裏や床下など、姿勢に負担がかかりやすい場所で作業することもあります。
また、電気工事を含む設備工事は、建築工程の後半に入ることが多く、前の工程の遅れによって作業が立て込むケースも珍しくありません。そのため、工期が迫る時期には残業が発生しやすい傾向があります。
感電や転落など危険と隣り合わせ
電気を扱う仕事である以上、感電や火災といったリスクは避けられません。高所作業や脚立を使う場面もあり、常に安全への意識が欠かせない仕事です。「高所から工具を落とす」「配線ミスでショートさせる」といった一つのミスが、大事故につながるプレッシャーがあります。
ただし、こうした危険があるからこそ、現場では作業手順や安全管理が細かく定められています。教育体制やルールが整っている職場ほど、無理な作業が減り、事故のリスクも抑えられています。
未経験スタート時の給与が低め
電気工事士に限らず、専門職は未経験からのスタート時に給与が低めに設定される傾向があります。資格や経験がない段階では補助作業が中心となるため、収入面で物足りなさを感じる人もいます。
電気工事士は資格取得とともに任される仕事の幅が広がるため、第二種電気工事士を取得するまでは「下積み期間」と捉える人も少なくありません。
職人気質の人間関係が厳しい
現場によっては、「見て覚えろ」といった昔ながらの指導スタイルが残っているケースもあります。未経験者にとっては、質問しづらい雰囲気を感じることがあるかもしれません。
一方で、人手不足を背景に、教育体制を整えたり、働き方を見直したりする会社も増えています。職場による環境差が大きい点は、事前に知っておきたいポイントです。
資格取得のための勉強が必須
電気工事士は、就職して終わりではなく、働きながら資格や知識を積み重ねていく仕事です。第二種や第一種電気工事士などの国家資格に向けた勉強が必要になるため、自ら学ぶ姿勢は欠かせません。その分、資格が評価に直結しやすく、努力が形になりやすい職種でもあります。
それでも電気工事士が「勝ち組」と言われる理由

ここまで、電気工事士の厳しい面を中心に見てきました。その一方で、将来性や収入面から「勝ち組」と言われる理由も明確に存在します。
AIに奪われない!圧倒的な需要と将来性
電気工事は、水道やガスと同じく、暮らしや社会を支える欠かせないインフラです。住宅やオフィス、工場、商業施設など、建物がある限り必ず必要とされ、新築だけでなく改修や設備更新の需要も安定して続いています。景気の波を受けにくく、仕事がなくなる不安を感じにくい点は、電気工事士の大きな強みです。
また、電気工事の現場は一つとして同じ条件がなく、その都度判断しながら作業を進める必要があります。配線の取り回しや現場の収まりは図面どおりにいかないことも多く、現場ごとの柔軟な対応が求められます。機械やAIだけで代替するのは難しく、経験を積んだ人ほど現場で重宝されやすい仕事だと言えます。
実力次第で年収アップ・キャリアアップが可能
電気工事士は、資格と経験が評価に結びつきやすい仕事です。第二種電気工事士を取得し、現場経験を重ねることで任される仕事が増え、第一種電気工事士を取得すれば、より規模の大きな現場や、担当範囲の広い工事に関われるようになります。
さらに電気工事施工管理技士へと進めば、現場全体をまとめる立場として、安定した収入や働き方を選びやすくなります。資格手当を設けている会社も多く、取得する資格に応じて月収が段階的に上がっていくケースもあります。未経験からでも、数年かけて収入とキャリアを着実に積み上げていける職種です。
独立・管理職へのキャリアアップで高収入が狙える
電気工事業界では、十分な現場経験を積み、高度な施工技術や管理能力を身につけたうえで、一人親方として独立したり、法人化して仕事を請け負ったりする働き方もあります。受注量や工事単価によっては年収1,000万円を目指せるケースもあり、将来的な目標として意識する人も少なくありません。
ただし、独立すれば誰でも高収入を得られるわけではなく、安全管理や元請との調整など、責任も大きくなります。そのため、多くの人は会社員として経験を積み、実力や実績を備えたうえで独立を検討するのが一般的です。
また、この業界では独立だけが高収入への道ではありません。会社員のままでも、職長や現場監督として現場を任される立場になれば、手当や評価によって安定した高収入を得ることが可能です。将来的に独立を見据えながら、まずは会社員として腰を据えて働くというキャリアを描ける点も、電気工事士の特徴と言えるでしょう。
社会インフラを支える大きな達成感
多くの電気工事士は、自分が手がけた仕事の証として「建物に明かりが灯る瞬間」にやりがいを感じると言います。電気工事の仕事は、完成すれば目に見える形で残ります。自分が関わった建物で明かりが灯り、人々が生活したり仕事をしたりしている様子を見ると、大きな達成感を味わえるでしょう。
人々の日常を支える設備に関わっているという実感が、長く仕事を続けるモチベーションになる人も少なくありません。
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あなたはどっち?電気工事士に向いている人・向いていない人

電気工事士は、特別な才能が必要な仕事というより、日々の仕事への向き合い方によって向き不向きが分かれやすい職種です。技術的なハードルよりも、現場での姿勢や考え方が、続けやすさを左右する場面が少なくありません。
向いている人の特徴
電気工事士に向いているのは、指示や図面をもとに、丁寧に作業を進められる人です。最初から器用である必要はありませんが、「確認を怠らない」「決められた手順を守る」といった姿勢は大切になります。また、現場作業が中心のため、モノづくりが好きな人や、体を動かす仕事に抵抗がない人はなじみやすいでしょう。
新しい知識ややり方を少しずつ覚えていくことが苦にならない人も、この仕事に向いています。完璧を求めるより、地道に経験を積み重ねていけるかどうかがポイントです。
きついと感じやすい人の特徴
一方で、細かい確認を省いてしまったり、自己流で進めたくなったりする人は、現場で注意を受けやすくなります。電気工事では、安全や品質を優先する意識が欠かせません。また、電気工事は複数人で進める仕事のため、報告や相談を怠ると、ミスや事故に繋がる可能性があります。
人と話すのが得意である必要はありませんが、最低限のやり取りができるコミュニケーション力は、働きやすさに影響します。
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「やめとけ」と言われる職場を避ける!働きやすい企業の見分け方

電気工事士として長く働くためには、仕事内容以上に会社選びが重要になります。未経験者が求人を見る際に、チェックしておきたいポイントを紹介します。
未経験者は「教育体制」と「資格支援」を重視する
未経験者の場合、入社後にどのように仕事を覚えていくのかが重要です。「見て覚えろ」という放任主義ではなく、研修や先輩のフォローがあるかどうかを確認しておきたいところです。
また、資格取得について、費用面のサポート(受験料や講習費の負担)や、勉強時間への配慮があるかも働きやすさを左右します。「未経験歓迎」という言葉だけでなく、求人票の中に「どのように育てるか」が具体的に書かれている会社を選びましょう。
ブラックな企業を見抜くポイント
求人情報では、年間休日数や残業時間の目安といった基本的な条件も必ず確認しておきましょう。これらの情報が曖昧であったり、ほとんど書かれていなかったりする場合は、少し慎重になったほうがよいかもしれません。また、同じ地域の他社と比べて給与が極端に高い、または低い場合も、注意が必要です。
条件の良さだけで判断せず、無理なく働き続けられそうかどうかを基準に見ることが大切です。
まずは「第二種電気工事士」取得を目指せる環境か
未経験から電気工事士を目指す場合、まずは「第二種電気工事士」の取得を後押ししてくれる会社かどうかを確認しましょう。あわせて確認したいのが、その後のキャリアパスです。単に資格を取らせて終わりではなく、その先の「第一種」や「施工管理」への挑戦を支援し、給与アップの道筋を明確に示している会社を選べば、将来の不安は大きく減ります。
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まとめ

電気工事士は、体力的な負担や危険性、資格の取得など、決して楽な仕事ではありません。そのため未経験者にはハードルが高く感じられ、「やめとけ」と言われることもありますが、その背景には、仕事内容以上に、働く会社や現場環境による差が大きいことが見えてきます。
一方で、電気工事士は社会に欠かせない仕事であり、資格と経験を積み重ねることで、収入やキャリアを着実に伸ばしていける職種です。第二種電気工事士からスタートして第一種や施工管理へ進む道、独立して働く道など、将来の選択肢が幅広い点は大きな魅力と言えるでしょう。
未経験からスタートして後悔しないためには、教育体制や資格支援が整った環境を選ぶことが重要です。まずは求人情報を比較しながら、自分に合った職場を見極め、無理のない一歩を踏み出してみてください。
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電気工事士として長く働けるかどうかは、どの会社で経験を積むかによって大きく変わります。特にキャリアアップや収入アップを目指す場合、現場でどのように仕事を覚えていくのか、そして資格取得をどう支援してくれるのかといった点を、事前に知っておくことが大切です。
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