電気系資格で初心者が最初に取るべき資格は?種類や取得する順番を解説!
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CJマガジン編集部

2025年09月12日

2025年09月12日

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電気系資格で初心者が最初に取るべき資格は?種類や取得する順番を解説!
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「将来性のある電気工事の仕事、挑戦してみたい」

そんな風に考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、キャリアアップについて調べ始めると、必ず目にするのが「資格取得」という言葉。「資格の種類が多すぎて、何から手をつければいいのか分からない…」そんな悩みを抱えていませんか?

本記事では、電気系の資格に初めて触れる方でも理解できるよう、資格の全体像から最初に目指すべき資格、そしてあなたの理想のキャリアに合わせた取得の順番まで、一つひとつ丁寧に解説します。

なぜ、電気系の資格が初心者におすすめ?取得するメリットとは

社会インフラを支える安定した仕事

私たちの暮らしは電気なしでは成り立ちません。住宅や店舗はもちろん、オフィス、工場、商業施設など、あらゆる場所で電気は使われ、その設備の更新や点検は絶えず発生します。だからこそ、電気工事の仕事は景気の波に左右されにくく、常に安定した需要があります。資格という形で専門スキルを身につければ、それはまさに「一生モノの武器」となり、あなたのキャリアを末永く支えてくれるでしょう。法令で有資格者の配置が義務付けられている現場も多く、電気工事士は社会に必要不可欠な専門職なのです。

未経験からでも挑戦できる「国家資格」

「経験がないと難しそう…」と思うかもしれませんが、電気工事は未経験からでもキャリアを築きやすい分野です。その登竜門といえる「第二種電気工事士」は、学歴や実務経験といった受験資格の制限が一切ありません。筆記試験で基礎知識を、技能試験で実践的な作業を学ぶため、計画的に学習を進めれば誰でも合格を目指せます。

さらに、国家資格である点も大きな強みです。資格は全国どこでも通用するため、転職やU・Iターンにも有利。求人では資格手当として給与に反映されたり、採用で優遇されたりと、評価に直結しやすいのも魅力です。一度取得すれば多くは生涯有効。あなたの努力が、目に見える資産として積み上がっていきます。

キャリアアップと収入増が期待できる

電気系の資格は、キャリアの階段を一段ずつ登っていくようにステップアップできるのが特徴です。第二種電気工事士で基礎を固めた後、より大規模な設備を扱える第一種電気工事士へ。現場のリーダーを目指すなら電気工事施工管理技士へ。設備の保安監督という専門性を極めるなら電気主任技術者へ。

資格を取得し、任される責任が大きくなるほど、それは評価や待遇の向上に直結します。実務経験と資格を掛け合わせることで、あなたの市場価値はどんどん高まっていくのです。

電気系の資格は何がある?主要な資格の種類と役割

 電気工事士(第一種、第二種)

電気工事士は、配線やコンセントの設置といった電気工事の「実作業」を行うために必須の国家資格です。この資格は第二種と第一種に分かれています。第二種は、私たちが普段利用する住宅や小規模店舗などの「一般用電気工作物」の工事を担当します。一方、第一種を取得すると、その範囲が小規模な工場やビルなど、より大規模な「自家用電気工作物(最大電力500kW未満)」まで広がります。現場での需要が最も高く、学んだ知識がすぐに実務へ直結するため、電気工事キャリアのまさに基本となる資格と言えるでしょう。

電気工事施工管理技士(1級、2級)

電気工事施工管理技士は、工事全体の計画を立て、プロジェクトを円滑に進めるための「現場監督」の役割を担う国家資格です。具体的には、工程・安全・品質・原価という、工事の根幹をなす4つの要素を管理します。資格は1級と2級に分かれており、2級は中小規模の工事、1級は大規模な建設プロジェクトまで、あらゆる工事の管理責任者として活躍できます。図面の読解や関係者との調整能力が求められるため、現場をまとめるリーダーシップを磨きたい方に最適な資格です。

電気主任技術者(第一種、第二種、第三種)

電気主任技術者は、通称「電験」とも呼ばれ、発電所や工場、ビルなどの電気設備が安全に運用されるよう保守・監督を行う「保安のプロフェッショナル」です。この資格は扱う電圧の大きさで第一種、第二種、第三種に分かれており、一般的には電圧5万ボルト未満の設備を扱える第三種から挑戦します。上位資格を取得すれば、より大規模な施設の保安監督を担えます。実際の工事作業よりも、設備の安定稼働や法令に基づいた保守点検に関心がある方、施設管理の専門家を目指す方に向いています。

最初に目指すべき初心者におすすめの資格は?

 

数ある電気系資格の中で、未経験の方が最初の一歩として踏み出すのに最もおすすめなのが「第二種電気工事士」です。

その理由は、挑戦のしやすさと将来の広がりにあります。

前述の通り、第二種電気工事士には受験資格がなく、誰でもチャレンジできます。電気の基礎から実際の作業まで、合格への道筋が明確なため、初めて資格学習に取り組む方でも目標を立てやすいのが大きなメリットです。

そして、この資格はキャリアの「起点」となります。取得後は、より大規模な工事を手がける「第一種電気工事士」、現場全体を管理する「電気工事施工管理技士」、保安のプロフェッショナルである「電気主任技術者」など、自分の興味や適性に合わせた道を選びやすくなります。就職や転職の際にも「まず持っていると有利な資格」として評価されやすく、あなたの可能性を大きく広げてくれる、まさに登竜門となる資格なのです。

【キャリア別】資格を取得する際におすすめの順番

第二種電気工事士を取得した先には、どのような道が広がっているのでしょうか。ここでは代表的な3つのキャリアプランと、おすすめの資格取得順をご紹介します。

電気工事のプロフェッショナルを目指したい

(第二種電気工事士 → 第一種電気工事士)

 まずは第二種電気工事士を取り、住宅や店舗工事の基礎をマスターしましょう。配線図の読解から器具の選定、結線まで一通り習得すれば、現場で即戦力として活躍できます。次に第一種電気工事士にステップアップすれば、工場やビルなどの設備にも対応可能になります。扱える電圧や機器の種類が格段に広がり、太陽光発電といった新しい分野にも挑戦しやすくなります。経験を積むほどに頼られる場面が増え、単価アップにもつながる王道のキャリアプランです。

メンテナンス業界で活躍したい

(第二種電気工事士 → 消防設備士 →第三種電気主任技術者)

建物の安全を守る仕事に興味がある方に向いているキャリアです。第二種で電気の基礎を固めた後、消防設備士の資格を取得すれば、火災報知器やスプリンクラーといった防災設備の点検・工事も担当できます。安定した需要が見込めるのがこの分野の強みです。将来的に電験三種を取得し、受変電設備の保安監督まで担えるようになれば、建物全体の電気と安全を見渡せる、非常に価値の高い人材として重宝されるでしょう。

》消防設備士の難易度は高い?種類や資格別の難易度、取るべき順番を徹底解説!

現場のリーダーや管理職を目指したい

(第二種電気工事士 → 2級電気工事施工管理技士 →1級電気工事施工管理技士)

現場で采配をふるいたい、という方におすすめのキャリアです。第二種で現場作業の基本を身につけた後、2級電気工事施工管理技士で工程・品質・安全・原価を管理する能力を養います。1級電気工事施工管理技士まで取得すれば、大規模プロジェクトの司令塔として活躍の場が広がります。近年ではBIM/CIMといった最新のデジタル技術を駆使し、協力会社の選定から発注者との交渉まで主導することもあります。大きな裁量を持ち、プロジェクトを成功に導く達成感を味わえるでしょう。

※BIMとは建築分野において、設計・施工・維持管理まで建築プロジェクトの情報を3次元モデルに属性情報とともに統合・管理する「Building Information Modeling/Management」の略称のこと。

※CIMとは土木分野において建設プロジェクト全体の情報を3次元モデルで統合・管理する「Construction Information Modeling/Management」の略称のこと。

まとめ

電気工事のプロとしてキャリアを築いていく上で、資格取得はあなたの進むべき道を照らす、強力な羅針盤となります。

この記事でお伝えした通り、未経験者にとっての最適なスタート地点は「第二種電気工事士」です。受験資格がなく、基礎から着実に学べるこの資格は、あなたの未来の選択肢を広げるための最初の扉を開けてくれます。

その先には、工事のプロフェッショナルを目指す道、メンテナンスの専門家になる道、現場のリーダーとして活躍する道など、様々なキャリアが広がっています。

資格の学習は、日々の小さな積み重ねが大きな力になります。理想のキャリアを描き、その実現に向けた第一歩を、今日から踏み出してみませんか。

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