現場仕事の種類って何がある?現場のリアルなやりがいや未経験からの始め方を紹介
コラム
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CJマガジン編集部

2025年08月22日

2025年08月26日

目次

現場仕事の種類って何がある?現場のリアルなやりがいや未経験からの始め方を紹介
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「現場仕事に興味はあるけど、実際にどんな工程で建物ができていくのかよく知らない」

「建設業の仕事っていろいろあるけど、自分に向いている仕事ってあるんだろうか?」

建設現場の仕事に興味をもちながら、こんな疑問で足踏みしている方もいるのではないでしょうか。 日本の社会インフラを支える重要な建設業界。しかし、その現場でどのような専門家たちが、どんな流れで仕事を進めているのかは、意外と知られていないものです。

この記事では、そんなあなたの「知りたい」に応えるため、建設現場の基本をゼロから解説します。建物が完成するまでの流れ、代表的な職種とその役割、現場で働くリアルなやりがい、そして未経験からプロを目指すための具体的な方法まで、わかりやすくご紹介します。

建物が完成するまでの基本的な工事の流れ

一つの建物が完成するまでには、いくつかの大きな工程があります。基本的には分業制で進められ、各段階で専門家の力が必要とされます。ここでは、建物づくりの全体像を掴むために、基本的な工事の流れをご紹介します。

1. 基礎工事

建物の土台を築く、すべての工事の始まりとなる工程です。地面を掘削し、鉄筋を配置したのち、コンクリートを流し込んで頑丈な基礎を造ります。建物の安全性を根本から支えるため、非常に重要な工程で、地盤の強度や地形の条件を慎重に見極めながら行われます。

2. 躯体(くたい)工事

建物の骨格を造る工程です。柱や梁、床、壁といった構造体を組み立てていきます。鉄筋コンクリート造の場合は型枠に鉄筋を組み、コンクリートを打設する作業が中心となります。木造の場合は、柱・梁・土台などの主要な木材を組み上げていきます。

3. 内装・外装工事

建物の機能性とデザイン性を決定づける、仕上げの工程です。内部では間仕切りや建具の取り付け、壁紙や床材の施工などを行います。外部では外壁や屋根の仕上げを行い、雨風から建物を守ると同時に、美しい外観を整えていきます。

4. 設備工事

建物内で人々が快適に過ごせるよう、ライフラインを整備する工事です。電気、水道、ガス、空調といったインフラを建物全体に通し、実際に生活や仕事ができる環境を整えます。

5. 外構(がいこう)工事

建物本体が完成した後の、最終仕上げの工程です。建物の外回り、例えば駐車場やフェンス、庭、アプローチなどを整備します。これらの流れを経て、建物は完成を迎え、施主へと引き渡されます。

現場仕事の種類は何がある?代表的な仕事を紹介!

建設現場では、多種多様な専門職がそれぞれの技術を活かして活躍しています。ここでは、代表的な仕事を工事の内容ごとにご紹介します。

【建物の骨格をつくる】躯体工事の仕事

建物の基礎や骨組みをつくる躯体工事には、複数の職種が関わります。

鳶(とび)

高所作業を専門とし、作業員の安全に不可欠な「足場」を組み立てる職人です。「建築は鳶に始まり鳶に終わる」と言われるように、現場の安全と作業効率を支える重要な役割を担います。

土木作業員

重機を使い、地面の掘削や整地、基礎づくりなどを担当します。土砂の運搬なども行い、文字通り建設工事の土台を支える仕事です。

鉄筋工

コンクリートを流し込む前に、骨組みとなる鉄筋を設計図通りに組む職人です。建物の強度に直接関わるため、極めて高い精度が求められます。

型枠工

鉄筋を覆うための型枠を、木材などで精密に造る職人です。この型枠の出来栄えが、コンクリートの形や仕上がりの美しさを左右します。

コンクリート打設工

型枠の中に生コンクリートを流し込み、建物の基礎や構造体を形成する職人です。

振動を与えて空気を抜き、硬化させる作業を行い、打設がうまくいかないと建物の強度が下がってしまうので、重要な役割です。

溶接工

鉄骨などを高熱で接合する、金属加工の職人です。特に、橋梁や高層ビルといった大規模な建築物でその技術が必要とされます。

解体工

老朽化した建物を安全に解体する仕事です。重機を使った大胆な作業と、周辺環境に配慮しながら手作業で部材を取り外す慎重さが求められます。

【内外装を仕上げる】仕上げ工事の仕事

大工

主に木材を扱い、建物の骨組みから壁・天井・床の下地づくりまで、幅広く手がける家づくりの中心的な存在です。一般的に造作家具は家具職人の仕事ですが、現場によっては大工がキッチンなどの造作を手掛けることもあります。

内装工

壁紙(クロス)や床材の施工を担当し、空間の印象を決定づけます。丁寧で美しい仕上げによって、室内の快適性を高めます。

左官工

コテという道具を使い、モルタルや漆喰(しっくい)などで床、壁、天井を塗り上げる職人です。手仕事ならではの美しい仕上げが求められます。

塗装工

建物の外壁や鉄部に塗料を塗り、美観を整えると共に、防水や防錆といった保護機能を付加します。室内の塗装を行うこともあります。

外壁工

サイディングやタイルといった外壁材を取り付ける仕事です。建物の外観を決定づけ、耐久性を高める重要な役割を担います。

防水工

屋上やベランダなど、雨水の侵入を防ぐために特殊な防水処理を施す専門職です。建物の劣化を防ぎ、長持ちさせるために欠かせません。

【快適な暮らしを支える】設備工事の仕事

電気工事士

コンセントや照明、分電盤など、電気設備全般の工事を担当する国家資格を持つ専門職です。現代の生活に不可欠な電気インフラを支えます。

配管工

建物内の水道管、ガス管、空調設備などの配管を設置・修繕する専門職です。衛生的で快適な環境の維持に貢献します。

現場仕事のリアルなやりがいとメリット

体力が必要であったり、天候に左右されたりと大変な面もありますが、それを上回る大きな魅力ややりがいが現場仕事にはあります。

頑張りが給与に直結!高収入が目指せる

スキルアップや資格取得が、収入の向上に繋がりやすい点は大きなメリットです。年齢や学歴よりも、現場で培った技術や知識が評価されるため、目標を持って仕事に取り組めます。

》建設業の平均年収って実際どう?国の最新統計で業界別・職種別に徹底比較!

未経験からでも「一生モノのスキル」が身につく

学歴や経歴を問わず、現場で技術を磨き、一人前の職人を目指せるのもこの業界の特徴です。一度身につけた技術は、どんな時代でもあなたを支える財産となり、将来的に独立することも可能です。

仕事の成果が形に残る達成感と社会貢献性

自分が携わった建物が、その後何十年にもわたって地図に残り、人々の生活の一部となることに、大きなやりがいを感じる人は少なくありません。仕事の成果が目に見える形で残ることは、日々のモチベーションに繋がります。

知っておきたい現場で働く上での注意点とは?

一方で、長く働き続けるためには、知っておくべき注意点もあります。

体力的な負担

長時間の立ち作業や資材の持ち運びが日常的にあるため、未経験から始めると慣れるまで大変に感じるかもしれません。ただし重い資材の持ち運びにはコツがあり、覚えてしまえば徐々に体も順応していきます。

天候や季節による影響

特に屋外の作業が多い職種では、雨や猛暑、台風といった天候によって、工期や一日の作業内容が変更になることがあります。

コミュニケーションの重要性

建設現場では多くの職人が連携して作業を進めるため、円滑なコミュニケーションが不可欠です。現場の雰囲気は、会社や責任者の方針によっても変わります。

【補足情報】職場環境の改善について

屋外の作業に関して心配される方も多いかと思います。

近年、特に夏の暑さ対策は業界全体で重要視されており、2025年6月1日から労働安全衛生規則が改正されました。建設業を含む高温環境下での作業現場において、熱中症対策が法的に義務化されたのです。国を挙げて作業員の健康を守り、より安全に働ける環境づくりが進められています。

未経験から現場仕事に就くために、なにをすればいい?

未経験から現場仕事に挑戦したいけれど、何から始めればいいのかわからない、という方のために、具体的なステップをご紹介します。

STEP1:自分の適性を知る

まずは、「細かい作業が得意か」「チームでの作業が好きか」など、自分の性格や得意なことと向き合ってみましょう。職種によって求められる特性は様々です。

STEP2:興味のある職種について調べる

興味を持った職種について、具体的な作業内容や必要な資格などを調べてみましょう。インターネットや求人情報からイメージを膨らませることが大切です。

STEP3:「未経験者歓迎」の会社を探す

興味のある職種が決まったら、求人サイトなどで「未経験者歓迎」や「研修制度あり」と記載のある会社を探してみましょう。近年、若手人材の育成に力を入れている企業は増えています。

STEP4:面接で熱意をアピール

面接では、これまでの経験よりも「なぜこの仕事に挑戦したいのか」「どのように成長していきたいか」といった前向きな意欲を伝えることが重要です。不安な場合は、体験入社や現場見学が可能か相談してみるのも良いでしょう。

まとめ

建設現場の仕事は、多くの専門職が協力し、一つの建物を完成へと導く、社会にとって不可欠な仕事です。 自分の手で何かをつくり上げる喜びや、社会に貢献できる実感は、この仕事ならではの大きな魅力と言えるでしょう。

未経験からでも挑戦できる門戸が開かれており、スキルや資格を身につけることで、着実にキャリアアップや収入増を目指せる業界でもあります。安定したニーズの中で、次世代を担う人材を育てようという企業も多く、意欲があれば続けやすい環境です。

この記事が、あなたの新しいキャリアを考える上での一助となれば幸いです。まずは自分に合った職種を知ることから、始めてみてはいかがでしょうか。

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