大工の平均年収はいくら?地域・年齢別の給料や稼げる大工の特徴を紹介!
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CJマガジン編集部

2025年07月25日

2025年08月01日

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大工の平均年収はいくら?地域・年齢別の給料や稼げる大工の特徴を紹介!
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「きつい仕事の割に、給料が安いのでは?」

大工という仕事に、そんなイメージをお持ちではないでしょうか。

 たしかに、大工の就業者数は1980年の約90万人から2020年には約29万人まで減少しており、担い手不足は深刻な課題です。(※)

 しかし、視点を変えれば、これは若手にとって大きなチャンスです。 特に30代以下の担い手が少ない今、技術を身につけた大工は引く手あまたの「売り手市場」。5年、10年先を見据えれば、その価値はさらに高まるでしょう。

 この記事では、そんな将来性あふれる大工のリアルな収入事情を、公的な最新データに基づいて徹底解説。「実際いくら稼げるのか?」という疑問にお答えし、年収をアップさせるための具体的な方法までご紹介します。

(※)参照|国土交通省:大工就業者数の推移

 大工の平均年収は?

厚生労働省が公表している直近3年間の「賃金構造基本統計調査」によると、大工の平均年収は以下のように、およそ450万円前後で安定して推移しています。

また、実際の求人情報をもとに給与データを集計している大手求人情報サイト「求人ボックス」を見ても、大工の平均年収は約448万円と、ほぼ同じ水準を示しています。これは、日本の給与所得者全体の平均年収と比較しても遜色のない、専門職として十分に安定した収入が得られることを証明しています。

これらの複数の信頼できる情報源から、大工の平均年収は450万円前後と考えて間違いないでしょう。

参照)求人ボックス:大工の仕事の年収・時給・給料

 これはあくまで全国・全年齢の平均値であり、いわばキャリアの「スタートライン」とも言える数字です。あなたの収入は、これからご紹介する「地域」「年齢」、そして何よりもあなた自身の「スキル」によって、さらに大きく上を目指すことが可能です。

地域別平均

大工の年収は、働く地域によって大きく異なります。下のグラフは、主要な都道府県別の平均年収を比較したものです。

 一目瞭然ですが、東京(600.9万円)、大阪(556.5万円)、神奈川(534.7万円)といった都市部で年収が高い傾向にあります。これは、公共事業や商業施設など、工事の規模が大きく、高い技術が求められる高単価な案件が都市部に集中しているためです。同じ技術を持っていても、どこで働くかによって収入に大きな差が生まれるのが実情です。

年齢別平均

大工は、あなたの経験とスキルが、最もダイレクトに収入に反映される仕事の一つです。下の年齢別平均年収のグラフは、その事実を明確に示しています。

若いうちから経験を積むほどに年収は着実に上昇し、50代でキャリアのピークを迎え、平均年収は630万円を超えます。これは、一時的な知識では決して得られない、地道な努力が年収という目に見える形で正当に評価される、ということを表しています。

 

そして、第一線を退いた後も、その価値が大きく下がることなく、生涯にわたって活躍し続けられる安定性も見て取れます。

年収が高い大工の特徴

では、多くの現場で頼りにされ、高い収入を得ている大工には、どのような共通点があるのでしょうか。

最新の技術・情報にアンテナを張っている

建設業界の技術は日進月歩です。新しい建材や工法はもちろん、近年では省エネ法改正や4号特例縮小など、住宅を取り巻く法律も大きく変わりました。

「昔ながらのやり方」に固執せず、こうした最新トレンドを積極的に学び、現場に取り入れられる大工は、より複雑で付加価値の高い仕事を任されます。常に学び続ける探求心が、自身の市場価値を高めるのです。

細かく丁寧な仕事をしている

「気配りは、木配りから」。これは大工の世界でよく使われる言葉です。腕の良い大工ほど、施主の目には触れない壁の内部や天井裏といった細部にまで気を配り、一切の妥協なく丁寧な仕事をします。

その仕事ぶりは、完成後の建物の寿命や快適性に直結します。こうした質の高い仕事はクライアントからの絶大な信頼を生み、口コミや紹介によって次の仕事へとつながっていくのです。

コミュニケーションスキルが高い

建設現場は、大工を中心に、鳶、左官、電気、水道など、多種多様な職人が連携するチーム戦です。その中心に立つ大工には、現場全体を円滑に進めるためのコミュニケーション能力が不可欠です。

施主の不安を解消する丁寧な説明、他業種の職人への的確な指示と感謝の言葉。そうした心配りが現場に一体感を生み、工事全体のクオリティを飛躍的に高めるのです。

大工が年収を上げる方法は?

今の収入に満足していない方も、将来に不安を感じている方も、ご安心ください。大工には、スキルと戦略次第で年収を上げていく道が明確に用意されています。

具体的に大工が年収を上げる方法について、見ていきましょう。

資格を取得して技術力を高める

個人のスキルが重視される世界だからこそ、客観的な技術の証明は強力な武器になります。国家資格である「建築大工技能士」や、現場全体の管理能力を示す「建築施工管理技士」などを取得すれば、技術力の高さを誰にでも示すことができます。社内での昇給・昇進はもちろん、より条件の良い会社への転職の際にも、非常に有利なカードとなるでしょう。

独立して個人事業主として働く

自分の腕に絶対的な自信があるなら、独立して個人事業主(一人親方)になるのも一つの道です。成功すれば、会社員時代の給与の天井はなくなり、年収1000万円を超えることも夢ではありません。

ただし、仕事の受注から材料の手配、経理処理まですべて自分で行う必要があり、福利厚生がなくなる点やインボイス制度への対応など、経営者としての知識も求められます。まずは会社員として人脈と経験を十分に積んでから挑戦するのが、成功への近道です。

待遇の良い職場に就職・転職する

働く企業によって年収や得意分野(木造住宅、商業建築、リフォームなど)は大きく異なります。自分のスキルや経験を最も高く評価してくれる、そして最も活かせる会社に転職するのも、非常に有効な年収アップ戦略です。業界全体が深刻な人手不足にあるため、確かなスキルを持つ人材は、多くの企業が好条件で迎え入れてくれる可能性が高いでしょう。

まとめ

ここまで見てきたように、大工の平均年収は約450万円。そして何より、年齢と共に経験を積み、スキルを磨くことで、年収600万円、700万円、あるいはそれ以上を目指せるのが、この仕事の最大の魅力です。

担い手不足が叫ばれる今だからこそ、確かな技術を持つ大工の価値は、かつてないほど高まっています。大工は、ただ家を建てるだけの仕事ではありません。人々の暮らしの基盤を造り、街の風景を創り出す、誇り高いクリエイティブな仕事です。

この記事を読んで少しでも心が動いたなら、それはあなたのキャリアにとって大きな一歩かもしれません。

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