鳶職の平均年収は〇〇万円!給料アップ術と1000万円を目指す方法を徹底解説
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CJマガジン編集部

2025年06月25日

2025年06月25日

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鳶職の平均年収は〇〇万円!給料アップ術と1000万円を目指す方法を徹底解説
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「鳶職って稼げるって聞くけど、実際どうなの?」 

「キツそうだけど、将来性はあるのか?」

建設現場で高所作業を行う鳶職人の姿を見て、その待遇や将来性に関心を持つ方もいらっしゃるでしょう。最近では、求人広告やインターネット上で鳶職の募集を目にする機会が増えてきました。

鳶職は、建設業界の中でも ”稼げる仕事” として知られています。未経験からのスタートでも、経験を積んで職長クラスになれば、収入を大きく伸ばすことができます。実際、年収1,000万円を達成している鳶職人も存在します。

この記事では、「鳶職としてしっかり稼ぎたい」「将来性のある仕事でキャリアを築きたい」と考えるあなたへ、鳶職のリアルな給与事情から、具体的な年収アップの方法、そして気になる将来性まで、徹底的に解説していきます。

鳶職の平均年収と給料事情は?

結局いくら稼げるの?…まず気になるのは、やはり給与の話ですよね。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を基に見てみましょう。

※上記は鳶職を含む「建設躯体工事従事者」の平均データ

この3年間で年収は右肩上がりとなっており、令和4年と比較すると令和6年には約75万円もの上昇が見られます。これは業界全体の需要の高まりや、技能者不足により賃金水準が引き上げられていることが背景にあると考えられます。

ただし、こちらのデータは鳶職を含めた「建設躯体工事従事者」という分類で、他の業種とひとまとめにされているため、鳶職単体のデータではないので、あくまで目安として考えましょう。

そしてさまざまな年代(キャリア)をもつ従事者の全国平均ですので、経験年数が増えて資格を取得しキャリアアップすれば、より多くの収入を得ることが可能です。

給料に差が出る!年収を左右する要因とは?

上記でご紹介したのはあくまで平均値であり、鳶職の年収は個々の条件によって大きく差が出ます。この仕事に就いたばかりの見習い状態の若手もいれば、資格を取得し現場を管理しながらバリバリ働くベテランもいます。

以下は、厚生労働省の統計データをもとに、勤続年数別の月収および賞与から年収を試算したものです。

単純計算で月収と年間賞与(ほか特別給与額)から年収を導くと、勤続年数で順調に上がっていくということになります。(※月収×12ヶ月+年間賞与(ほか特別給与額)で年収を計算。)

参考:賃金構造基本統計調査(令和6年)

一方で賃金は、地域や企業規模、資格によっても左右されます。

特に地域差について言えば、東京(首都圏)、大阪、名古屋のような大都市は賃金が高い傾向があります。

たとえば「求人ボックス(※)」によると、鳶職でもっとも年収が高い都道府県は、埼玉県で504万円(全国比+11%)、次いで東京都は501万円(全国比+10%)となります。

対して青森県では336万円(全国比-26%)、長崎県は385万円(全国比-15%)という数字が出ています。トップの埼玉県と青森県の年収差は、約168万円もあります。

同じ仕事をしていても、働く場所でこれだけ変わってくるのは驚きですが、言い換えれば、給与の高い県で働けば、それだけ有利に稼げるということでもあります。

※求人情報および政府統計データに基づき、給与動向を独自算出。平均年収は調査方法やデータ収集元によって変動する可能性があります。

鳶職で稼ぐには?年収アップの方法を紹介

鳶職として高収入を得るためには、いくつかの具体的なステップがあります。地域や会社選びに加えて、技術力の向上や資格の取得、キャリアアップが年収を伸ばすカギになります。

技術力を磨き、資格を取得する

鳶職でしっかり稼ぐとなると、技術力を高めるのは大前提。安全かつ効率的に作業を進める技術や、さまざまなタイプの足場に対応できるスキル、後輩への指導経験があると、給与にも反映されやすいでしょう。

それ以上に確実に給与アップする方法が、資格の取得です。というのも、技術力の高さは時として経営者の主観的な判断になりますが、資格は、国をはじめとする各専門団体が、技術力を保証するものです。資格を取得しているから手当をつけるという会社も増えています。

もちろん資格取得は勉強だけで事足りるものではなく、資格のレベルにふさわしい経験と現場で培った技術が求められますので、技術を磨いておくに越したことはありません。代表的な資格を紹介しましょう。

足場の組立て等作業従事者特別教育

鳶として働くうえではじめに取らなければならない資格です。足場を安全に組むために必要なノウハウや、現場で危険なことなどを学びます。

玉掛け技能講習

足場作業で使うクレーンに付属するフックに、モノを掛けたり取り外す作業全般を「玉掛け」と言い、この「玉掛け」にまつわる操作方法や安全上の知識を証明する資格です。

1トン以上の荷物も取り扱えるようになるので、キャリアアップのためにはぜひとも取得しておきたい資格です。

足場の組立て等作業主任者技能講習

特定の足場(吊り足場、張り出し足場、高さ5m以上など)の組立・解体・変更作業において、リーダーとして作業者に指示・監視を行う「作業主任者」になるために修了が必要な国家資格(技能講習)です。

職長・安全衛生責任者教育

現場で采配をふるうリーダーが職長で、キャリアの到達点の一つです。

職長になるためには、「職長安全衛生責任者教育(職長教育) 」の受講が必須です。

とび1級技能士 

作業の段取りから仮設構造物の組み立て・解体、掘削や土留めなど、鳶職全般にわたる技能を認定する国家資格です。1級から3級までありますが、1級ともなると7年以上の実務経験、あるいは2級に合格して2年以上経っていること、または3級合格後4年以上の実務経験が求められます。受験そのもののハードルが高い資格で、合格率は約30%。難易度の高さがうかがえます。

こうした資格を取得するには勉強が必要なのはもちろん、受験費用もかかりますので、資格取得支援制度を設けている会社を選ぶのがおすすめです。

職長やリーダー職にステップアップ

鳶職で収入を上げるうえで、現場のリーダー的ポジションである「職長」や「作業主任者」へのステップアップは非常に有効です。現場全体を統括する役職に就けば、責任が増す分、役職手当や昇給のチャンスも広がります。

特に「足場の組立て等作業主任者」や「職長・安全衛生責任者教育」などの講習を修了することで、現場を監督する立場に就くことができます。職長は、足場の組立手順を管理したり、安全面でのリスクを見極めたりと、現場の中核を担う存在です。

こうしたポジションは、ただ作業ができるだけでは務まりません。ベテランと若手の橋渡しをしたり、他業種との調整を行ったりする機会も多いため、リーダーシップやコミュニケーション力も求められます。

転職による収入アップ

同じ鳶職であっても、働く会社によって給与や待遇は大きく異なります。もし現在の職場で収入やキャリアに伸び悩みを感じているのであれば、転職によって環境を変えることも選択肢の一つです。

自身のスキルや経験を適正に評価し、より良い労働条件を提示する企業を探すことが重要となります。一般的な求人サイトの活用はもちろん、同業者からの情報収集や建設業界に特化した転職サイトへの相談も有効な手段となり得ます。

年収1,000万円は達成可能?その特徴とは

鳶職で年収1,000万円を目指すのは簡単なことではありませんが、実現不可能な目標ではありません。実際に年収1,000万円を超えて稼いでいる鳶職人も存在します。

年収1,000万円を超えている鳶職人の共通点は、以下の3つです。

高度な技術力

鳶職は高所作業が中心であり、常に危険と隣り合わせの仕事です。安全かつ効率的に作業を進められる高い技術力は、高単価な現場に呼ばれる要因となります。難易度の高い案件を任されるほど、報酬も比例してアップします。

豊富な経験と現場実績

経験豊富な職人は、現場の工程を効率化したり、品質向上に大きく貢献できます。こうした能力は企業にとって価値が高く、結果として報酬面にも反映されます。

マネジメントスキルと信頼

複数の現場を管理する「現場監督」や「施工管理者」的な役割を担えるようになると、月給が一気に跳ね上がるケースもあります。特に、人材育成や安全管理の分野で強みがある職人は重宝されます。

また、独立して会社を立ち上げたり、個人事業主として現場を複数請け負う形になれば、報酬の上限はさらに広がります。

鳶職の将来性と今後の需要

「建築は鳶に始まり、鳶に終わる」と言われるほど、鳶職は建設業界の中核を担う存在です。建物を建てる際には、まず足場を設置し、すべての工程が終わったあとにその足場を撤去するという流れになります。

つまり、鳶職なしでは建築工事そのものが成り立たないのです。

建設現場の要として求め続けられる鳶職

少子高齢化の影響で新築住宅の需要が落ち込む中、逆に拡大傾向にあるのが再開発事業やインフラの維持管理です。老朽化した橋や公共施設などの修繕工事が全国で急増しており、鳶職の技術が必要とされる場面はむしろ増えてきています。特に大規模な構造物を扱う現場では、高度な技術が求められるため、熟練の鳶職人の需要は今後ますます高まるでしょう。

技術革新が進んでも、熟練技能者の価値は変わらない

近年、建設業界でもDX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、現場調査や進捗管理にドローンや3D測量機器が活用されるようになりました。これにより、作業の効率化やリスクの見える化が可能になり、安全性も向上しています。

しかし、こうした技術革新が進んでも、鳶職の現場から“人の手”が完全に置き換えられることはありません。特に高所作業では、瞬時の判断や身体のバランス感覚、そして何よりも安全に対する意識と経験が不可欠です。そのため、現場においてはドローンやICT技術が補助として機能することはあっても、熟練技能者に取って代わることは現時点では考えにくいのです。

まとめ

鳶職は、建設現場に欠かせない役割を担う専門職です。年収はキャリアや資格によって大きく伸びる可能性があり、業界全体の需要も引き続き高水準を維持しています。

人手不足を背景に、今は未経験者にとっても入りやすく、スキルを磨けば長期的な収入の安定も期待できます。高収入を目指したい方にとって、鳶職は十分に価値のあるキャリア選択です。

「稼ぎたい」「安定した仕事をしたい」と思ったら、その第一歩を鳶職から踏み出してみてはいかがでしょうか。

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今回の記事で紹介したように、鳶職は技術や資格、勤務地域によって大きく年収が変わる職種です。より高収入を目指すなら、あなたの条件に合った環境選びが重要です。

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