「未経験から建設業界に挑戦してみたいけれど、志望動機が思い浮かばない…」
「自己PRに何を書けばいいのか分からない」
初めて建設業界を目指す際、このような悩みを抱える方は非常に多くいらっしゃいます。
実は、現在の建設業界において「未経験であること」は、決して不利な条件ではありません。むしろ、意欲がある未経験の人材を、多くの企業が待ち望んでいます。しかし、いくら業界が採用に積極的でも、伝え方を間違えればチャンスを逃してしまいます。
この記事では、建設業界専門の求人サイトを運営する視点から、未経験者が採用担当者の心を掴むための志望動機の書き方を徹底解説します。業界の現状から職種別の具体的な例文まで紹介しますので、ぜひ参考にして、自信を持って応募への一歩を踏み出してください。
なぜ今、未経験から建設業界をめざすべきなのか?

建設業界には「きつい」「経験が必要」という印象を持たれがちですが、近年は未経験者にとってチャレンジしやすい環境が整いつつあります。まずはその背景を簡単に押さえておきましょう。
人手不足と2024年問題による採用拡大
建設業界では高齢化と人手不足が続いており、若手や未経験者の採用意欲が高まっています。さらに、2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、長時間労働で人手不足をカバーする働き方が難しくなりました。その結果、採用枠が広がり、「経験よりも意欲を見て育てる」という方針の企業も増えています。
進む技術革新(DX・ICT)と働き方改革
ドローンや施工管理アプリなどのデジタル活用が進み、情報共有や進捗管理のやり方も変わりつつあります。これまでは「見て覚える」のが当たり前だった業務も、ITツールの活用により、未経験でも早期に業務を習得できる環境が整いつつあります。また、働き方改革の流れで、残業抑制や休日確保に取り組む企業も増加しています。「働きやすさを整えないと採用できない」という現状は、未経験者にとって追い風といえるでしょう。
人々の生活を支える建設業の社会的意義
建設業は、私たちが生活する上でなくてはならない仕事です。大きく分けると、住宅やビル、商業施設などを建てる「建築」と、道路、トンネル、橋、ダムなどのインフラを整備する「土木」の2つに分類されます。災害復旧や老朽化した設備の更新など、社会から必要とされる場面が多いのも特徴です。目に見える形で地域に残り、暮らしを支える実感を持てる点は、建設業ならではの魅力です。
「建築」と「土木」の仕事内容や将来性の違いについては、こちらで詳しく解説しています。
知っておきたい!未経験から狙える建設業界の主な職種と役割

「建設業」と言っても、その職種は多岐にわたります。自分の適性や希望する働き方に合った職種を選ぶことが、ミスマッチを防ぐ第一歩です。ここでは未経験から挑戦しやすい代表的な職種を紹介します。
現場作業員(職人)
現場作業員(職人)は、現場で実際に手を動かし、建物や構造物を形にしていく仕事です。分野は型枠、鉄筋、内装、設備、外構など幅広く、経験を積むほど技術が身についていきます。未経験歓迎の求人も多く、学歴や経歴を問わず、「手に職をつけたい人」が挑戦しやすい職種です。
施工管理
施工管理は現場の司令塔として、工事全体を管理する仕事です。実際に作業を行うのではなく、工事が計画通りに進むように、「工程・品質・安全・原価」を軸に、協力会社や職人さんと調整を図りながら工事を進めます。未経験の場合は補助業務からスタートし、現場経験を積みながら成長していくケースが一般的です。マネジメント業務が中心となるため、営業職や販売職など異業種での対人スキルを活かしやすく、異業種から未経験で転職するケースも多く見受けられます。
設計(CADオペレーター・設計補助)
設計職は、建築物や構造物のデザインや機能を考え、図面に落とし込む仕事です。本来は建築士などの国家資格や専門知識が必要な職種ですが、未経験からでも「CADオペレーター」や「設計補助」としてキャリアをスタートさせることができます。まずは設計補助として図面作成のサポート業務からスタートし、実務を積みながら、資格取得を目指すのが一般的なルートです。コツコツとした作業を積み重ねるのが得意な人や、正確さに自信がある人に向いています。
建設営業
建設営業は土地のオーナー様にマンション建設を提案したり、工事の仕事を獲得してくる役割です。顧客は法人・個人など会社により異なります。未経験なら先輩同行や既存顧客対応から始めることが多く、専門的な建築知識も必要ですが、それ以上に大切なのは「お客様の要望を聞き出す力」や「信頼関係を築く力」です。そのため、飲食、販売など他業界での経験がそのまま活かせる職種であり、コミュニケーション能力に自信がある方に適しています。
建設事務
建設事務は、書類作成や電話対応、写真整理、請求処理などのバックオフィス業務を担い、現場がスムーズに動くための土台を支える仕事です。未経験でも応募しやすく、一般的な事務スキルや気配りが活かせます。
現場仕事にはどんな種類があるのか、知りたい方はこちらをチェックしてください。
》現場仕事の種類って何がある?現場のリアルなやりがいや未経験からの始め方を紹介
採用担当者の心を掴む!志望動機作成の「3ステップ」

ここからは、志望動機の組み立て方を3ステップで整理します。文章のうまさよりも、「筋が通っているか」「入社後の活躍が想像できるか」が大切です。
ステップ1:なぜ「建設業界」なのか(業界を選んだ理由)
まずは、数ある業界の中で建設業界を選んだ理由を自分の言葉で説明します。建物を見て感動した経験、生活の中でインフラの重要性を実感したこと、災害時の復旧や耐震の大切さを知ったことなど、自身の原体験を軸にすると説得力が出ます。また、建設業界でDX化が進み、新しいことに挑戦できる環境といった業界の将来性へ興味を持ったという切り口も有効です。
ステップ2:なぜ「その会社」なのか(企業を選んだ理由)
次に他社ではなく「なぜその会社に入りたいのか」を説明します。「家から近い」といった条件面だけを理由にすると、仕事への関心が伝わりにくくなります。ホームページやSNSから、その会社がどんな工事を強みにしているのか(RC造、戸建て、公共工事など)や企業理念などを調べ、自分が惹かれた理由までセットで書きましょう。あわせて、会社が大切にしている考え方や方向性(ビジョン)に触れると、「この会社で働きたい理由」がより明確になります。
さらに一歩踏み込むなら、他社と比べて魅力に感じた点を一つ入れるのが効果的です。得意な工法や分野、育成制度、社員の雰囲気、企業理念などを見比べて、「ここが決め手だった」と書けると説得力が増します。
ステップ3:自分はどう貢献できるか(自己PRとスキル)
最後に「入社したらどう貢献できるか」を示します。未経験だからといって「何もできない」わけではありません。学生時代や前職の経験を振り返り、建設業で活かせるスキルを具体的に挙げてアピールしましょう。例えば、関係各所との調整力、段取りやスケジュール管理、相手の意図をくみ取って動ける対人スキルなどは、職種を問わず評価されやすい要素です。
建設業界で役に立つ資格や、取得するメリットについてはこちらで解説しています。
》建設業で取るべき資格とは?取得するメリットとキャリアパスを紹介
【職種別】建設業界の志望動機・例文集

ここからは、実際に履歴書や職務経歴書に使える志望動機の例文を職種別にご紹介します。これらをベースに、ご自身の経験や応募企業の情報を盛り込んでアレンジしてみてください。
現場作業員の場合
「未経験から手に職をつけ、確かな技術を身につけたいと考え志望しました。以前、貴社が施工された〇〇ビルを拝見し、その存在感と細部までこだわった仕上げに感動し、自分もこのような仕事に携わりたいと強く思いました。前職では配送業に従事しており、体力と根気強さには自信があります。未経験ではありますが、先輩方の技術を一日も早く吸収し、将来的には現場を任せていただけるような職人を目指して、誠実に業務に取り組みます。」
施工管理の場合
「私が建設業界を志望したのは、チーム一丸となって一つの大きな目標を達成するプロセスに魅力を感じたからです。貴社は商業施設の施工において多くの実績があり、地域活性化に貢献されている点に強く惹かれました。前職では飲食店でリーダーとして、スタッフのシフト管理や教育、店舗の売上管理を行ってまいりました。この経験で培ったリーダーシップと調整力は、現場の円滑な進行管理に活かせると考えています。まずは現場の基本を徹底的に学び、安心して現場を任せていただける施工管理技士になりたいと考えております。」
設計職の場合
「私は街並みを作る建築物に興味があり、自分が図面作成に関わった建物が記憶に残ることに大きなやりがいを感じ、建設業界を志望しました。中でも貴社の、デザイン性と機能性を両立させた住宅設計に深く感銘を受けました。現在は未経験ですが、独学でAutoCADの操作を学んでいます。前職の事務職で培った正確さとコツコツ取り組む継続力を活かし、設計者の皆様をサポートしながら、将来的には建築士の資格取得を目指して努力いたします。」
建設営業の場合
「人々の生活の基盤となる住まいづくりを通じて、お客様の人生に寄り添う仕事がしたいと考え、貴社を志望しました。貴社のお客様第一主義を徹底したアフターフォロー体制は、他社にはない大きな魅力だと感じています。前職のアパレル販売では、お客様の潜在的なニーズを引き出すヒアリング力を磨いてきました。建設業は専門知識が必要な分野ですが、持ち前の学習意欲と傾聴力を活かして、お客様と現場の架け橋となれるよう尽力いたします。」
建設事務の場合
「建設現場の最前線で働く皆様を、バックオフィスから支える仕事に就きたいと考え志望しました。貴社が手がける公共工事は地域の安全を守る重要な役割を担っており、その事業を事務面からサポートできることに社会貢献性を感じています。前職の一般事務では、書類作成や電話対応を担当し、正確さと締切を守る意識を大切にしてきました。WordやExcelのスキルはもちろん、現場の方々が円滑に業務を進められるよう、先回りした気配りとサポートを心がけてまいります。」
これはマイナス評価!避けるべきNGな志望動機

熱意を持って書いたつもりでも、書き方によっては採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうことがあります。ここでは避けるべき代表的なNGパターンを紹介します。
「勉強させていただきます」という受け身の姿勢
未経験であることを意識しすぎて「勉強させていただきます」という言葉だけでは、受け身の印象になりやすいため注意が必要です。学ぶ意欲は大切ですが、あくまで未経験でも評価されるのは、自分から学び、早く仕事を覚えたいという前向きな姿勢です。意欲を伝えるときは、入社後に「まずどんなことから覚えるつもりか」まで書くと、入社後の成長イメージが伝わりやすくなります。
待遇・福利厚生ばかりを強調する
「残業が少ないから」「休日が多そうだから」といった条件だけを理由にすると、仕事内容への関心が薄い印象を与えてしまいます。もちろん働き方は重要ですが、志望動機ではまず「仕事の中身への興味」を中心に据えましょう。
建設業の平均年収の実態については、統計をもとにこちらの記事で解説しています。
》建設業の平均年収って実際どう?国の最新統計で業界別・職種別に徹底比較!
具体性がなく「どこでも通用する」内容
「ものづくりが好き」「社会に貢献したい」といった理由は、建設業界全体には当てはまりますが、「なぜその会社なのか」という理由にはなりません。応募先の事業内容、施工実績、育成方針などに触れ、「貴社だから応募した」という独自の理由を加えることが大切です。
未経験から優良企業に出会うためのポイント

未経験から建設業界へ入るなら、「入りやすさ」だけで会社を選ばないことが重要です。入社後の成長を左右するポイントを確認しておきましょう。
教育体制・研修制度の充実度を確認する
未経験者にとって最も重要なのは、入社後にきちんと育ててもらえるかどうかです。「見て覚えろ」という昔ながらの教育体制では、仕事を覚える前に挫折してしまう可能性があります。研修の有無、先輩による指導体制、資格取得支援があるかなどは、求人情報や面接で必ず確認しましょう。
建設業界「特化型」の求人サイトを活用する
大手総合求人サイトにも建設業の求人はありますが、求人数が多い反面、職種の幅が広すぎて、未経験歓迎の建設求人を探しにくいことがあります。建設業界に特化した求人サイトなら、職種や働き方が整理されており、「未経験OK」「資格支援あり」といった条件で探しやすいのがメリットです。また、「大手ではないが技術力のある優良企業」や「専門職の未経験募集」など、ニッチな求人が多数掲載されているため、自分に合った会社と出会う確率も高まります。
まとめ

建設業界は今、変革期を迎えており、未経験者に対して広く門戸を開いています。
未経験から建設業界を目指すうえで大切なのは、経験の有無よりも「なぜ建設業なのか」「なぜその会社なのか」「入社後どう貢献するのか」を筋道立てて伝えることです。志望動機は3ステップで組み立てると、読み手にも意図が伝わりやすくなります。
また、職種によって仕事内容も評価される力も異なります。例文をたたき台にしながら、自分の経験の中から「活かせるスキル」を一つ選び、応募先の仕事に結びつけて言葉にしてみてください。まずは希望職種を決め、企業の得意な工事の分野や育成方針を調べたうえで、志望動機を一度書いて整えるところから始めましょう。
建設業界で未経験から働ける求人を探すなら「キャリコンジョブ」を活用しよう
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