「建設業界で働いているけれど、自分の年収は業界の平均と比べて高いのだろうか?」
「これから転職を考えているけれど、どの職種や地域を選べばしっかり稼げるのだろう?」
建設業に関わる方であれば、収入事情については誰もが気になるところではないでしょうか。
本記事では、全国の建設業従事者1,156名を対象に、建設業の年収について、独自のオンラインアンケート調査を実施しました。年齢、地域、職種、企業区分などの観点から集計・分析し、どのような傾向があるのか、調査しました。
アンケート調査概要
調査日:2025/10/10~10/13
調査対象地域:日本全国
調査機関:サーベロイド
調査方法:オンラインアンケート
調査有効回答者:1,156人
調査対象:建設業従事者
Q1.建設業従事者の年収

建設業従事者の年収は、200万円未満から800万円以上までと、非常に幅広いことが分かりました。
ただし、一口に建設業といっても、年齢、地域、職種、企業の規模などによって収入は大きく異なると考えられます。
ここからは、そうした条件と年収との間に、どのような相関があるのかを詳しく分析していきます。
Q2.年齢と年収の相関関係

全体で1,156名から回答があり、最も多かった年代は60代以上が22.9%の265人、次いで50〜54歳が17.3%の200人、55〜59歳が15.2%の176人と、全体の約55%が50歳以上という結果になりました。
若年層の20〜34歳は約12%にとどまり、多くがベテラン層に偏っていることから、高齢化が進んでいる現状が伺えます。
【ここがポイント】 年代別の年収の傾向
【20代】データ母数は少ないが、年収は低水準が中心
20代の回答者は全体の1.3%にとどまり、建設業界における若年層の参入の少なさが顕著に表れました。
回答者のうち、年収200〜399万円が約7割を占めており、初期キャリア層が多いことがわかります。
※なお、20代の回答数自体が非常に少ないため、データとしての信憑性や傾向分析には一定の留意が必要です。
【30〜44歳】現場の中心世代は400〜599万円に集中
主任クラスや現場代理人が多く在籍すると見られる30〜44歳では、年収400〜599万円の層が最も多く、現場を支える中堅層の安定感がうかがえます。
一方で、600万円以上の層も一定数存在し、役職や1級施工管理技士などの資格有無による差も見られました。
【50〜59歳】安定層+高収入層が最多のボリュームゾーン
回答者最多となるこの世代は、400〜699万円帯が主流。加えて、800万円以上の高収入者が他世代よりも多く、管理職登用や独立開業などによる収入上昇が見受けられます。管理職や独立(個人事業主)など、ポジションや働き方の多様化が表れている層です。
【60代以上】再雇用と高収入が同居する“二極化”傾向
300〜799万円に広く分布し、収入帯のばらつきが大きい世代です。
再雇用により収入が下がる層と、熟練技能者や経営層として高収入を得ている層が混在し、働き方の多様性がそのまま年収に表れていると考えられます。
Q3.地域と年収の相関

回答としては、関東が255人、近畿が213人、中部が168人、東京が149人と首都圏や主要都市の近辺の人数が多い傾向にあります。上記を合算すると785人と全体1156人に対して55%近くがこれらの地域に集中していることが特徴です。
【ここがポイント】都市圏で高収入傾向・地域格差は明確に
✓首都圏は高収入層が目立つ
特に東京都では、年収800万円以上の回答者が34人と、全体の約23%を占めています。管理職や独立層の割合が高いことがうかがえます。
また関東全体で見ると、年収500〜599万円の層が多くなっており(37人/約25%)、都心近郊で安定したポジションを築いている層が多いと推測されます。
✓中部、近畿も高収入層が一定数存在
東京ほどではないものの、中部や近畿圏でも年収600万円以上の回答者が一定数見られ、大都市圏を中心に年収水準が高い傾向が確認できます。
✓地方では年収の中心が300〜399万円
地方では全体的に年収のボリュームゾーンが下がる傾向にあります。
ー北海道:300〜399万円が10人(約15%)
ー東北:300〜399万円が最多の19人(約20%)
ー九州・沖縄:300〜399万円が最多の21人(約20%)
ー中国:200〜299万円・300〜399万円がそれぞれ10人ずつ(全体の約30%がこの年収帯に集中)
✓地域格差の存在が明確に
都市部と地方で年収帯に明らかな差があり、雇用環境や企業規模、地域経済の違いが影響していることが考えられます。
Q4.職種・業務内容と年収の相関

主な職種としては、建築業事務が307人ともっとも多く、現場作業員が250人、施工管理が216人と、主要な3職種で全体の7割を占めています。
また、自由回答の内容としては、営業や経営層、警備などの職種が挙げられました。
【ここがポイント】作業職・事務職は年収が低め、職長や施工管理は高めの傾向
現場作業員は200〜299万円が40人、300〜399万円が53人と、全体250人中の37%ほどが低〜中所得帯に集中しています。
また、建設業事務は200万円未満が44人、200〜299万円が49人、300〜399万円が51人と399万円未満の人が307人に対して144人と5割近くを占めており、比較的低所得層が多いことがわかります。
重機オペレーターは25人中7人(約28%)が300〜499万円で最多となっています。作業員よりやや高いものの、全体的に分布が平坦で、スキル依存の傾向にあると考えられます。
一方で、職長・リーダー職は比較的高収入。46人中400〜499万円が7人、500〜599万円が6人、600〜699万円が11人と、400〜699万円の層が約6割を占めています。300万円未満層が少なく、責任職であることから、安定して高収入の傾向があります。
施工管理では、216人中、400〜699万円の層が97人(約45%)。また、800万円以上も32人と高年収帯が多く、全体的に高い水準にあります。
設計・CADオペレーターも同様で、132人中、400〜699万円が50人近く(約38%)を占め、800万円以上が26人と、高収入者の割合が高いことが特徴です。
▼あわせて読みたい
》大工の平均年収はいくら?地域・年齢別の給料や稼げる大工の特徴を紹介!
》重機オペレーターの平均年収はいくら?未経験から収入を上げる方法を徹底解説
Q5.勤務先の企業区分と年収の相関

地域建設会社が335人、サブコン(設備・電気・内装などの専門工事会社)が253人と非常に多い傾向にあります。ゼネコンのような大企業よりも中小企業に所属する人が多いことが特徴です。
自由回答では、「個人事業主・自営業・一人親方」が多く、リフォーム会社や、設備などの専門工事業に所属する人も一定数いました。
【ここがポイント】地域工務店とゼネコンでは明確な差
地域建設会社(地場元請け)は335人中、300〜399万円が64人、400〜499万円が54人と、35%がこのゾーンに集中しています。一定の安定性は見られるものの、600万円以上の割合は少なく、収入の伸びしろには限りがあるといえるでしょう。
一方でサブコン(専門工事業者)は253人中、400〜499万円が40人、500〜599万円が30人、600〜699万円が24人と、約37%が400〜699万円に属しています。さらに、800万円以上の層が28人おり、高収入層の存在も目立ちます。
ゼネコンは母数こそ少ないものの、全体的に高水準な傾向が顕著です。大手ゼネコンでは、64人中500〜599万円が12人、600〜699万円が5人、700〜799万円が5人で、34%がこの年収帯に該当。さらに800万円以上が19人と、29%にのぼる点も特徴的です。
準大手ゼネコンも高水準で、44人中、700〜799万円が12人と27%を占めており、平均年収では大手に迫る水準といえます。中堅ゼネコンは106人中、400〜499万円が17人、500〜599万円が18人と、地方建設会社よりやや高めの分布です。
設計事務所は比較的年収が低めで、133人中300〜399万円が21人、400〜499万円が12人、500〜599万円が19人と、39%がこの帯域に集中している点が特徴です。
まとめ
年代・地域・職種・企業区分によって、年収の傾向はさまざまではあるものの、地域や職種によって、年収のボリュームゾーンには明確な違いがあります。
地域で見れば、主要都市も含まれる、関東・中部・近畿の年収が高い傾向にあり、企業で見ると、ゼネコンが絶対数こそ中小企業より少ないものの、年収のボリュームゾーンが高い傾向にありました。
「今の自分の年収は、実力や経験に見合っていない気がする…」
「将来のために、もっと稼げる会社へ転職したい」
そう感じた方は、建設業界に特化した求人サイト「キャリコンジョブ」で、あなたの経験を正当に高く評価してくれる企業を探してみませんか?
キャリコンジョブでは、資格手当が充実したサブコンや、高年収を提示しているゼネコン、未経験からでも職長候補として育ててくれる優良企業の求人を多数掲載しています。今の環境にとどまらず、より良い収入とキャリアを手に入れる第一歩を、ここから踏み出しましょう!