電動工具は、現場のスピードも品質も左右する"相棒"です。
とはいえ、メーカー選びは一度決めるとバッテリー互換や買い替え負担もあり、簡単には変えづらいもの。また、「会社が工具を支給してくれるか、すべて自腹か」は、職人の実質的な手取り収入や働きやすさに直結する重要な問題でもあります。
そこで今回は、建設業従事者1,086人に「最強だと思う電動工具メーカー」と、その理由・現場での実態・不満点・今後重視したいポイントまでを独自アンケートで調査しました。
「結局みんなはどれを推してる?」
「選ぶ理由は性能?耐久性?バッテリー?」
「困りごとはどこに出やすい?」
この記事では、アンケート結果から現場の傾向を読み解きます。
アンケート調査概要
調査日:2026/1/20~1/22
調査対象地域:日本全国
調査機関:サーベロイド
調査方法:オンラインアンケート調査
有効回答者:1,086人
調査対象:建設業従事者
Q1.あなたが「最強だと思う電動工具メーカー」はどれですか??

最多はマキタ(Makita)で53.6%(582人)。次いで「特に決めていない/わからない」が28.6%(311人)、HiKOKI(ハイコーキ)が7.8%(85人)と続きます。
パナソニック、ボッシュはそれぞれ4%台でした。
【ここがポイント】
最多はマキタで、過半数の支持を集めました。
一方で2番手に「特に決めていない/わからない」が約3割を占めています。
この結果は、「推しメーカーが明確な層」と「決め打ちせず状況に合わせて使っている層」が一定数いることを示しています。
3位以下は、上位2項目に比べると票が分散する形となりました。
Q2.そのメーカーを「最強」だと思う理由は何ですか?(複数回答可)

最も多かった理由は「パワーが強い/作業が早い」で51.5%(559人)。
次いで「耐久性が高い(壊れにくい)」35.5%(386人)、「バッテリーの持ちが良い」34.7%(377人)が僅差で並びました。
また、「現場で使っている人が多く情報が集まる」27.8%(302人)、「扱いやすい(軽い・取り回しが良い)」25.8%(280人)も2割台で続いています。
【ここがポイント】
「現場で多く使われているメーカーは、情報が集まる!」
最も多かった理由はパワーですが、次点グループとして「耐久性」と「バッテリーの持ち」が僅差で並び、性能だけでなく"長く安定して使えるか"が重視されていることが読み取れます。
また、「現場で使っている人が多く情報が集まる」「製品ラインナップが豊富(同一バッテリーで揃えやすい)」といった項目も一定数あり、単純なスペック評価だけでなく、運用面(情報入手・揃えやすさ・取り回し)も判断材料になっていることが分かります。
Q3.現場で実際によく使っている電動工具メーカーはどれですか?(複数回答可)

現場でよく使うのもマキタが最多で53.4%(580人)。
次いで「特に決まっていない/いろいろ使う」が32.2%(350人)、HiKOKIが18.7%(203人)と続きます。
【ここがポイント】
「特に決まっていない/いろいろ使う」が3割超
最強だと思うメーカー(Q1)」と同様に、実際の使用でもマキタが最多でした。"評価"と"現場での利用"が同じ方向に出ている点として、まず押さえておきたいポイントです。
一方で、2番手に「特に決まっていない/いろいろ使う」が3割超。単一メーカーで固定せず、複数メーカーを状況で使い分けている(または統一しきれていない)現場も、一定数あることが分かります。
HiKOKIは3番手で、一定の存在感があります。パナソニック、ボッシュも1割前後で続き、現場では複数メーカーが並存している様子が数字として表れました。
※自由回答(抜粋)
「ヒルティ」
「MAX」
「アストロプロダクツ」
Q4.電動工具メーカー選びで「困った経験」または「不満点」はありますか?(複数回答可)

最多は「特に困ったことはない」で38.4%(417人)。
しかし、次いで「価格が高い/買い替え負担が大きい」32.2%(350人)、「バッテリーが高い/入手しづらい」30.8%(335人)が僅差で並びました。
【ここがポイント】
最多は「特に困ったことはない」でした。一定数は、メーカー選びに大きな不満を抱えずに運用できていることが分かります。
その一方で、次点・3番手に「価格が高い」「バッテリーが高い/入手しづらい」が続き、コスト関連が僅差で並びました。メーカーの好み以前に"継続利用にかかる負担"が不満として出やすい領域だと言えます。
また、「互換性がなくメーカーを乗り換えにくい」も約1割(9.3%/101人)。バッテリーや周辺機器の関係で、途中変更が難しいという"縛り"を感じる層が一定数いることが数値で確認できます。
Q5.今後、電動工具メーカーを選ぶときに最も重視したいポイントはどれですか?

最も多かったのは「パワー・性能」で20.6%(224人)。次いで「価格・コスト(本体/バッテリー含む)」が18.9%(205人)と、トップ2が近い数値となりました。
3位以下は「耐久性(壊れにくさ)」15.4%(167人)、「使いやすさ(軽さ・取り回し)」15.2%(165人)、「バッテリー性能(持ち/充電速度)」14.7%(160人)が15%前後で並びます。
【ここがポイント】
最も多かったのは「パワー・性能」ですが、「価格・コスト」とほぼ拮抗しています。どれか1つだけが突出するというより、選定基準が複数に分かれていることが読み取れます。
また「ラインナップ/拡張性(同一バッテリーで揃える等)」も約1割(9.5%/103人)。運用面として"同一バッテリーで揃える"といった考え方が、一定数の判断軸になっていることが分かります。
※自由回答(抜粋)
・「バッテリーの互換性」
・「そもそも自分に決定権はない」
まとめ
今回の調査から、電動工具は単純な"好み"だけでなく、バッテリーの互換性や買い替え負担といった「コストと運用」とセットでシビアに評価されている実態が見えてきました。
・「最強だと思うメーカー」も「現場でよく使うメーカー」も、最多はマキタ
・"最強の理由"はパワーが中心で、耐久性・バッテリーが僅差で続く
・困りごとはコスト(本体・バッテリー)に集中しやすい一方で、不満なしも最多
・今後の重視点は「性能」と「コスト」がほぼ拮抗
ここで考えていただきたいのが、「あなたの今の職場は、職人の道具にしっかり投資してくれていますか?」という点です。
「工具はすべて自己負担で、給料がなかなか残らない…」
「会社から支給される工具が古すぎて、作業効率が上がらない」
もしそう感じているなら、働く環境を変えるタイミングかもしれません。
職人を本当に大切にする会社は、最新の電動工具や空調服などを惜しみなく支給・貸与し、現場の安全性と作業効率(=残業の削減)を高める努力をしています。
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