建設用語集

横樋

よこどい

横樋とは、建物の屋根の軒先(のきさき)、すなわち屋根の端で外壁よりも外側に出ている部分に沿って、水平または雨水を流すためのわずかな勾配をつけて取り付けられる樋(とい)のことです。屋根面を流れてきた雨水を集め、それを建物の隅などに設けられる「竪樋(たてどい)」へとスムーズに導くための重要な役割を果たします。建築の実務や一般的な呼称としては、「軒樋(のきどい、のきとい)」という名称で呼ばれることの方が多く、横樋と軒樋はほぼ同義語として用いられています。横樋(軒樋)を設置する主な目的は、屋根から流れ落ちる雨水が軒先から直接地面に落下することを防ぐことにあります。これにより、雨水が外壁を伝って汚したり、地面で跳ね返って建物の基礎周りの土壌を過度に湿らせて建物の耐久性に悪影響を与えたり、あるいは雨だれによって地面が局所的に掘り起こされたりするのを防ぎます。

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