湛水とは、ある一定の範囲の土地や区画、あるいは容器などが、水で満たされている状態、または水浸しになることを指す言葉です。この状態は、自然現象によるものと、人為的な目的によるものの両方で発生します。自然現象としては、大雨や河川の氾濫による洪水、台風時などの高潮、あるいは急速な融雪などによって、意図せず家屋や田畑、道路などが水に浸かる被害が発生する場合があります。一方で、人為的な目的で行われる湛水もあります。例えば、土木・建築分野において、ダム、貯水槽、プール、あるいは建物の屋上防水などが完成した後には、実際に水を所定の高さまで溜めてみて、漏水がないかどうかを確認する「湛水試験」が実施されます。また、コンクリートを打設した後、その表面が急激に乾燥するのを防ぎ、コンクリートが十分に硬化して計画通りの強度を発現するように、表面に水を張って常に湿った状態を保つ「湛水養生」という品質管理の手法も用いられます。
建設用語集
湛水
たんすい