土かぶりとは、主に土木分野で用いられる用語で、地中に埋設された管、ボックスカルバート(箱型の暗渠)、トンネルなどの構造物について、その構造物の天端(てんば:最も高い上面)から地表面までの鉛直方向の土の厚さ、すなわち埋設深さのことを指します。この土かぶりの厚さは、地中に埋設される構造物の設計や長期的な安全性にとって非常に重要な要素となります。一般に、土かぶりが厚い(深い)ほど、構造物には周囲の土からの圧力(土圧)や、地表面を通る車両などからの荷重(上載荷重)が大きく作用する傾向があります。一方で、適切な厚さの土かぶりは、埋設された構造物を、冬季の凍結による損傷や、地表面からの物理的な衝撃、あるいは急激な温度変化といった外部環境の影響から保護する役割も果たします。また、埋設する構造物の種類や、それが設置される場所(例えば、道路下、鉄道下、宅地内など)に応じて、必要とされる最低限の土かぶり厚さが、関連する法令や設計基準によって定められていることが多く、これを遵守する必要があります。
建設用語集
土かぶり
どかぶり