建設用語集

主筋

しゅきん

主筋とは、鉄筋コンクリート(RC)造の構造物、例えばビル、マンション、橋などにおいて、その部材が受ける主要な力、特に曲げモーメント(部材を曲げようとする力)や軸方向力(部材を伸び縮みさせようとする力)に対して、最も効果的に抵抗するために配置される主要な鉄筋のことを指します。部材の種類によって主筋が抵抗する力の種類や配置される位置が異なります。例えば、梁(はり)においては、主に上からの荷重によって生じる曲げモーメントに対抗するため、引張力が強くかかる下端側や、連続する梁の中間支点上などでは上端側に配置されます。これらの主筋を所定の位置に正確に保持し、コンクリートの拘束効果を高めたり、せん断力(部材をずれ切らせようとする力)に対抗したりするために、梁には「あばら筋(スターラップ)」、柱には「帯筋(フープ筋)」といった補助的な役割を持つ鉄筋が主筋を取り囲むように配されます。主筋は、鉄筋コンクリート構造物の骨格を形成し、その強度と安全性を担う最も重要な構成要素の一つです。

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