躯体とは、建築物における構造的な骨組みとなる部分の総称です。建物が完成すると内装材や外装材で覆われて見えなくなることが多いですが、建物そのものの重さ(自重)や、中に置かれる家具・設備、利用する人々の重さ(積載荷重)を支え、さらに地震の揺れや風の力(風圧力)といった外部から加わる様々な力に抵抗し、建物全体の強度と安全性を確保する上で最も重要な役割を担っています。具体的には、建物の荷重を地盤に伝える「基礎」、建物を垂直に支える「柱」、柱と柱を水平に繋いで床や屋根の荷重を柱に伝える「梁(はり)」、水平な面を構成する「床(スラブ)」、そして地震力や風圧力といった水平方向の力に抵抗するために設けられる「耐力壁(たいりょくへき)」などが、この躯体を構成する主要な要素です。
建設用語集
躯体
くたい