拡幅とは、主に道路、河川、トンネル、橋梁といった既存のインフラ構造物について、その幅を広げる工事や改良を指す言葉です。例えば「道路拡幅」は、増大する交通量に対応して渋滞の緩和を図ったり、車線数を増やすだけでなく歩道や自転車専用レーンを新たに設置したりすることで、交通の円滑化と安全性の向上を目的として実施されます。また、「河川拡幅」は、堤防間の川幅を広げたり、河床を掘り下げたりすることで、大雨や洪水時における河川の流水能力(治水能力)を高め、氾濫による被害を軽減するために行われます。これらの拡幅工事は、多くの場合、隣接する土地の取得(用地買収)が必要となったり、工事期間中の交通規制や迂回路の設定が伴ったりするなど、社会的な影響も大きい重要な土木事業の一つです。
建設用語集
拡幅
かくふく