建設用語集

あらわし

あらわし

あらわしとは、建築設計や施工における仕上げ手法の一つで、通常は壁材や天井材などの仕上げ材によって隠される柱、梁といった構造体や、天井裏を通る配管、配線ダクトなどの設備を、あえて意図的に露出させて見せる表現方法を指します。「現し」と表記されたり、「化粧(けしょう)」と呼ばれることもあります。代表的な例としては、コンクリートを打ち込んだ型枠を外したままの状態を仕上げとする「コンクリート打ち放し」、木造建築で天井板を張らずに梁や小屋組を見せるデザイン、あるいはカフェや店舗などでよく見られる天井裏の配管や電気配線をそのまま見せる「天井現し」などが挙げられます。素材そのものの質感や力強い構造美をデザインとして取り入れることで、空間に独特の雰囲気や個性を与えることができます。また、仕上げ材を省略することからコスト削減に繋がる場合があるほか、天井を高く見せて開放感を演出する効果も期待できる手法です。

他の用語を調べる